ご訪問ありがとうございます。
皆さんは、ミラーレスではなく「デジタル一眼レフカメラ」をお持ちでしょうか?
今回は、その中でも昔々の機種、「キヤノン EOS 5D 初代」を作例とともに紹介いたします。
このカメラは、発売からおよそ20年が経過した、元祖「手に届くフルサイズ・デジタル一眼レフカメラ」です。
いまだに多くの人々に愛され続けており、「名機」とも呼ばれています。海外でも「EOS 5D Classic」という愛称で親しまれているのです。
なぜこのカメラが今でもおすすめなのかというと、その理由のひとつは「色を豊かに表現してくれる」から。
と、たくさんの方が認めて(?)おります。私も生み出される写真に魅力を感じ続けている一人です。
そして何より、フルサイズ機にも関わらず中古市場で1万円台で手に入るコスパの良さも大きな魅力なのです。
発売当時は30万円超です!
それから20年でしょ…今でも使えるの?
本記事では、拙いながらも作例を交えつつ、詳しくその魅力をレビューしてまいります。
この記事を読んでいただいて、「EOS 5D 初代」の魅力を感じていただけましたら幸いです。
この立体感♪
オールドレンズとも相性が良いので、この後出てくる他の作例もぜひご覧ください。
初代「EOS 5D」の概要
有効画素数 | 1280万画素 |
本体の重さ | 約810g |
レンズマウント | フルサイズ |
背面液晶モニター | 2.5 型TFT 液晶(約46万ドット) |
画素数は最新機種の半分以下ですが、見た目に「画像が粗い」ということにはなりません。
何より、後ろのモニターがとにかく小さいので、撮った後の写真確認が大変です。
歴史と背景
EOS 5D 初代は、2005年に発売されました。当時まだまだ高嶺の花だった「フルサイズセンサー」搭載のデジタル一眼レフカメラを、一般の人にも手が届く価格で提供され(それでも30万円超ですが)、フルサイズ機を待ち望んでいた多くの写真家の人気を集めました。
そんな「憧れのフルサイズ機」が時を経て、1万円台で入手できる時代となりました。
フルサイズは本当に高嶺の花でした。今は中古市場どころか、ミラーレス一眼では「EOS RP」が新品でも10万円台で購入できます。
主なスペック
「EOS 5D」は、古いだけあって、動画撮影機能もなく「静止画撮影」のみの武骨なザ・カメラです。
センサーは前述の通りフルサイズで、1280万画素のCMOSセンサーを搭載しています。
その他詳しい情報は、キヤノン公式サイトをご覧ください。
当然、最新のカメラ、特にミラーレス一眼のフルサイズなんかと比べてはいけません(笑)。
特に撮影において性能差を感じるのはオートフォーカスの速さと精度、ISO感度あたりでしょうか。
機能面ではWi-Fi転送機能がない、背面液晶がバリアングルではなく固定など、挙げればキリがないです。
それでも、私のような「フルサイズ信者」にとっては、いまだに魅力を感じるカメラなのです。
デザインと操作性
EOS 5Dのデザインは、シンプルでありながら、その時代ならではの高級感があります。ボディはマグネシウム合金で頑丈です。グリップも大きく、(重いのは置いといて)手にしっかりとフィットするのがいいですね。
操作ボタンの配置も基本的なキヤノンの配置となっていて使いやすく、初めての人でもすぐに慣れることができると思います。
背面液晶はバリアングルではないことに加え、タッチパネル機能がないため設定はボタンでしかできません。
現代のカメラに慣れていると、最初は設定の変更などがやりづらい。
EOS 5D 初代 実写レビュー
ここからは実写レビューを挙げてまいります。全作品「JPEG撮って出し」「無加工」です。
何もしない理由は、半分はこだわり、半分はズボラだから(笑)。
偏った作例になっていたり、ピントが甘かったりして参考にならないかもしれませんが、できるだけEOS 5Dの良さが伝わるような写真を選んだつもりです。
逆効果にならないといいけど🙀
自然風景、花などの作例。
「EOS 5D」で撮影した自然風景の写真は「味わい」があります。フルサイズセンサーの恩恵もありますが、最新のカメラと最新のレンズによる最新の技術で完璧に補正される写真と違って、これは個人の感想ですが…風景写真に限らず自然な仕上がりと豊かな色表現に見入ってしまうときがあるほどです。
ほかの記事でもUPしているこちらの作例。撮れたとき、この明暗の表現力に感動しました。
作例は大半がオールドレンズ「TAKUMAR 55mm F1.8」などを使用しているため、レンズの表現力でもあるのですが、同じオールドレンズを新しめのミラーレス一眼で撮影したものより明暗や色に深みを感じるのは、私だけではないはず👍
一貫して「立体感」をしっかり感じられる写真が多いように思います。
こちらも、どこにピントを合わせたのか覚えておりません(笑)。でも何か気に入っている写真。皆さんもそういう写真、ありませんか?
こちらは白黒の作例です。周辺減光が物悲しさを演出しています。
古いデジタル一眼レフの魅力については、以下の記事で書いています。ご一読いただけましたら幸いです。
動物、ネコなどの作例。
猫など、小さな動物の作例です。本当はもう少しピントが合っていないといけないですね…
背景のボケ味は明るいレンズの効果でもありますが、被写体が浮かび上がる感じは何とか伝わるかと思います。
ほぼド真ん中のプリン(♂)です。目ではなく鼻先にピントが合ってしまいました。
漂う肖像画感🐱
ネコタワーで休むの図。日向に置いていたので、冬はよくここで過ごしてました。
実在のボクは、2024年の夏に旅立ちました…👼
こちらは金華山のリス村のリスさん。手からエサを受け取る姿が可愛いですね。
こちらも日向ぼっこするプリン。カーテンは白飛びしてますが、温かい雰囲気の写真になりました。
…ホントはもっと精度の高い写真が撮れますので、ご安心ください💦
子供、人物の作例
子供を中心とした撮影も、「EOS 5D」は向いているように思います。スマホのようなキラキラした感じはありませんが、逆に温もりを感じる写真を創造してくれます。
ここからはキヤノンの撒き餌レンズ、「EF50mm F1.8ii」の作例がメインです。
アスファルトの上でしゃがむ子供を撮っただけですが、幻想的な雰囲気に。
カメラを構える子供を撮影。背面液晶に夢中なようです。
その他、モノ撮りなど
クリスマスの飾りは、明るいレンズのボケを生かして優しく温かい感じに。パンフォーカスで全体がクッキリするよりフワッとした印象で撮れます。古いカメラとレンズのほうが雰囲気を壊さないように思います。
子供が大好きで、集めに集めたカーズの主役。全部同じマックイーンたち(笑)。
最新のデジタル一眼の作例と比べると、確実に解像感などは劣りますが、それがひとつの魅力になっていると思いませんか?
作例のほとんどが50mm単焦点レンズと、偏っていることをお詫びいたします💦
その50mm単焦点レンズに特化した記事も用意しておりますので、ぜひご参照ください。
「EOS 5D 初代 」の魅力とは?
フルサイズの画質
「EOS 5D」の最大の魅力は、なんといってもフルサイズであることです。1280万画素のフルサイズセンサーは、最新機種の半分以下ですが、画素数が多すぎないほうが色の深みを感じられる写真になるというのも、頷けます。10年以上前とは思えないほど色再現性が高く、自然な色合いを表現してくれるカメラです。
高感度の性能は?
「EOS 5D」は、これも時代の割に高感度性能に優れています。ISO感度は最大1600まで、と今では信じられない低い値ですが、そこはさすがのフルサイズ。多少暗くてもノイズの少ない写真を撮影することができます。夜景や室内撮影でも、その実力を存分に発揮します。
最新カメラのISO感度とは決して比較しないでくださいね(笑)。
耐久性はありそう
「EOS 5D 初代」は、とにかく頑丈なイメージです。私自身も中古で入手しており、外観は傷だらけの不安な個体でしたが、数年使用して特に困りごとはありません。傷の多さから過酷な環境で使われてきたと推測できますが、よほど強くぶつけない限り、故障しないように作られているのかもしれないですね。
今、「EOS 5D 初代」を選ぶ理由
コストパフォーマンス
「EOS 5D」を選ぶ一番の理由は、中古市場において、フルサイズ機の中でもダントツに安いことです。カメラショップでは難しいですが、フリマアプリでは1万円台で入手できます。APS-C機をメインで使用し、サブで「フルサイズ」なんていうことも余裕でできます。何しろ安いので。
そんな5Dだって、当時はプロの写真家が仕事で使うレベルの性能だったわけで、「時代が経過した」というだけで何十分の一、というお手頃価格で入手できるのは魅力的です。重いしデカいし写真しか撮れないし…などの不安は一枚目の写真を目にしたとき、全部吹き飛ぶかもしれません。
そのような理由から「コスパ最強!」と言わせていただきます。多くの写真家にとって魅力的な選択肢となっています。初めてのフルサイズカメラとしても最適です。
豊富なレンズラインナップ
「EOS 5D」はフルサイズなので(しつこいですね)、キヤノン、あるいはサードパーティー(シグマやタムロンなど)の豊富なEFマウントのレンズを「フィルム一眼レフ」と同じ画角で撮影できます。
例えば、本記事の作例は焦点距離50mmが多いわけですが、APS-C機で同じように写すと、画角はもっと狭くなります。このあたりは別記事で掘り下げておりますので、ご参照いただけましたら幸いです。
広角から望遠まで、多様なレンズをそのままの画角で撮影できるので、ずっとAPS-C機で使用していた場合、そのレンズの隠れていた実力を肌で感じ、フルサイズの魅力に触れることができるはずです。
説得力がないので、あらゆるレンズの作例をお願いします💦
承知しました🙇
初代であること
「EOS 5D」は、フルサイズデジタル一眼レフ・5Dシリーズの初代です。
シリーズは四代目まで続き、その都度大幅にブラッシュアップされ洗練されていくわけですが、初代にはキヤノンの意気込みが感じられます。それまで「EOS 1Ds」シリーズで100万円前後だったフルサイズ機を、ほぼ3分の1に近い価格帯で発売したのです。
画素数など、様々な面でコストダウンが図られているわけですが、写真はフラッグシップ機と大きく差があるというわけではないようですね。
古すぎて比較記事などもほとんど見つかりませんが、むしろ1Ds初代より処理スピードは速くなっているようです。
注意点
コンパクトフラッシュが必要
デジタル一眼カメラといえば、普通は記憶媒体は「SDカード」なのですが、2000年代前半のカメラの共通点といえば「コンパクトフラッシュ(CFカード)」を使う点です。
EOS 5D 初代は、最大容量が32GBである点にもご注意ください。
スマホに転送する方法
古いカメラなので、カメラ本体には「Wi-Fi転送機能」がありません。古いカメラを使う際に一番ネックとなるところではないでしょうか。
ただし、どうにもならないわけではないです。
なんとかスマホに転送する方法として、以下の方法があります。
- CFカードではなく『CFカードアダプター』を準備する
- Wi-Fi機能付きSDカード(ez Shareなど)を❶にセットし、カメラに装着する
- スマホに❷のアプリをインストールし、カメラの写真をWi-Fi転送する
詳しくは、以下の記事で詳しく設定方法などを紹介しておりますので、ご参照いただけましたら幸いです。
Wi-Fi転送機能付きSDカードがあれば、5D以外にWi-Fi転送機能がないカメラでも使用できます。
複数のカメラをお持ちの場合、ez Shareの製品で「SDカードアダプター」タイプがおすすめです。
アダプタータイプを使用すれば、カメラごとにSDカードを購入する必要がなくなり、代わりに「マイクロSDカード」をカメラ本体の数だけ用意することで、コストを下げることができます。
まとめ
初代「Canon EOS 5D」は、フルサイズを生かした高画質と高感度性能、その時代ならではの頑丈な造り、そして発売から時を経過したことによる中古市場でのコストパフォーマンスの高さから、今でも使い続けている人、新たに中古で買ってみたという人など、まだまだ消えゆく気配はありません。
最新のカメラのキラキラした精度の高い写真とは違う、一時代前の技術が生み出す味わいも格別なものがあります。
私の作例で伝わったかは疑問なので、ネットで他の方、特に技術のある方のブログや作例を参考にしてみてくださいね。
この記事を読んでいただいて、「EOS 5D」の魅力に興味を持たれ、納得されたら入手して体感してみてください。古いカメラの底力を実感していただけることでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あなたのカメラ・ライフがより豊かになることを心より願っております!