名玉!ミノルタ・鷹の目ロッコール「MC ROKKOR PG 58mm f1.2」の魅力はジャンクでも伝わる?

鷹の目ロッコール MC ROKKOR-PG 58mm/f1.2

写真の世界には多くの「名玉」と呼ばれるオールドレンズがあります。
その中でも「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」は通称「鷹の目ロッコール」の異名を持つ、今でも熱狂的な支持を集める特別な存在のレンズです。
その名が示す通り、鋭くシャープな描写力と独特の立体感を持ち、さらにボケ表現が作り出す幻想的な世界は、現代のレンズとは一味違ったものと言えます。
こちらの記事では、作例を交えながら、この名レンズの魅力を存分に掘り下げます!
写真撮影が趣味のあなた、独自の表現を模索しているあなたも、ぜひご一読ください。

フォトあ

ただし、入手したのはジャンクレンズです💦

プリン

そうだね早めに言っといたほうがいいね

豊かなボケを実感してください✨

SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2
目次

ミノルタ ロッコール 鷹の目レンズとは?

鷹の目レンズの由来と特徴

「鷹の目」という愛称で親しまれる「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」。その名前の通り、このレンズはシャープな描写と美しいボケ表現の両方を併せ持つのが特長です。

上記写真は、ソニーのフルサイズミラーレス一眼「α7」に「マウントアダプター」を介した状態です。
マウントアダプターは必須です!!

焦点距離58mmという絶妙な画角に加え、F1.2という大口径が生み出す浅い被写界深度は、このレンズならではの立体感を生み出します。

MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2
センサーサイズフルサイズ対応
焦点距離58mm(フルサイズ) / 87mm(APS-C)
最大開放F値f1.2
マウントMINOLTA MC/SRウント
最短撮影距離0.6m
発売時価格50,000円(?)
中古市場相場50,000円前後

名玉と呼ばれる理由とは?

「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」が長年にわたって名玉と称される理由は、その芸術的な描写力にあります。このレンズの設計には、当時のミノルタの技術の粋が集められており、光の描写における柔らかさとシャープさの絶妙なバランスが実現されています。ポートレートや風景撮影での作例を見れば、このレンズがいかに写真家を魅了するかが伝わるはずです。

中でも、「アクロマチック・コーティング」という技法によるコーティングが、「緑のロッコール」とも呼ばれるほど「緑」の表現に優れているそうです。上の写真、反射している光が緑がかっているのがお分かりいただけるでしょうか。
…詳しくは検索してみてください🙇

手に入れる方法と価格帯

中古市場において、「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」の相場は比較的高額となっております。
また、年代により設計が異なるのでご注意ください。本記事のレンズは1969年発売の「前期型・タイプii」です。

中古市場で50,000円台~という強気の価格帯で推移しているのは、それだけの価値があることは間違いないでしょう。しかし、何しろ50年以上が経過した古~いレンズです。条件のよいレンズはなかなか見つからないかもしれません。
特に状態のチェックポイントとしては、一般的な「レンズの曇りやカビの有無」「フォーカスリングの滑らかさ」のほかに、「コーティングの劣化」が挙げられます。
アクロマチックコーティングは経年により劣化するとのことで、その状態の良いレンズが少なくなっているようです。
本記事のレンズもコーティング面を拭いた後があり、本来の「緑」は失われているものと思われます…

勝手ながら、こちらの方の解説記事がとても参考になりますのでリンクを貼らせていただきます!

マウントアダプターを準備する

オールドレンズは基本的に「カメラ側とレンズ側のマウントが異なる」ため、マウントアダプターが必要となります。

ミノルタの中でも「ROKKOR(ロッコール)」シリーズは、「ミノルタマウント」と言って、発売時期ごとに「MD/MC/SR」と異なる名称となっています。
マウントアダプターはほとんど「MD」となっておりますが、MCでもSRでも装着は可能です。

購入時の注意点は、「カメラ側のマウント」をしっかり確認することです。
本記事では、カメラが「SONY α7」というソニーのミラーレスなので「Eマウント」です。ただし、マウントアダプターの製品名には「NEX」が使われていることも多いので、「MD NEX」と記載があれば、Eマウントと判断できます。

ミノルタのレンズも一点注意が必要です。
ロッコールシリーズが終わり、オートフォーカス時代に発売されたミノルタのレンズは「Aマウント」なので、MDマウントとは全く別物となりますのでご注意ください。

鷹の目ロッコールの写真に見るボケ表現の妙

F1.2!明るいレンズの証拠です。

MC ROKKOR PG 58mm f1.2

ここからは僭越ながら、作例が登場します。
今回のレンズがジャンクであるもう一つの理由は、絞りリングを動かしても絞り羽根が全く動かない=常時開放状態であること。
つまり、絞った状態の作例はゼロ!存分にその開放の魅力をお伝えできるかと思います(笑)。

「ボケ」表現の魅力

「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」の最大の魅力の一つは、その美しい「ボケ」です。
特に点光源があるシーンでは、丸く滑らかに描写されるため、撮影者が思い描く幻想的な雰囲気をそのまま写真に落とし込むことが可能です。

SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2

…少しボケが派手な印象ですね。油絵のような雰囲気もあります。被写体が近いほど、ボケも強い感じになるようです。ジャンクだから、かもしれませんが。

立体感と被写体の浮き上がり

F1.2という大口径が生み出す浅い被写界深度は、被写体を立体的に浮かび上がらせる効果があります。特に人物や小物を撮影した際、その描写力は画面全体を幻想的な印象にします。最適な撮影距離と構図を意識することで、さらにこのレンズの良さを引き出すことができると思います。

SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2

被写体が最短撮影距離ではなく、少し離れていると前ボケも後ボケもいい感じです。

柔らかい描写とシャープさの両立

鷹の目レンズは、柔らかく溶け込むような背景描写と、被写体の鮮明な解像力を兼ね備えている点が魅力です。この特性がポートレートや風景写真において特に威力を発揮します。写真の深みを追求したい人にこそおすすめの一本です。

SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2

オールドレンズとしての醍醐味

ミラーレス一眼と相性が良い

明るいオールドレンズは、デジタル一眼レフカメラより「ミラーレス一眼カメラ」のほうが相性が良いです。
私は基本的に「デジタル一眼レフ+オールドレンズ推し」なのですが、一部のオールドレンズでは「マウントアダプター問題」が発生してしまいます。
一眼レフは、レンズとイメージセンサーの間にあるミラーの位置により、マウントの組み合わせによってレンズの後ろとミラーが干渉してしまう問題が発生します。その場合、「補正レンズ付き」マウントアダプターが問題を解消してくれいます。。ところが、この補正レンズの精度がよろしくないと、「明るいレンズ」で絞り開放にしたとき、まるで「ソフトフォーカスレンズ」のようになってしまうことがあります。
…この話は長くなるので、別の記事で改めてお伝えします。

マニュアルフォーカスで撮る楽しさ

オールドレンズは基本的にマニュアルフォーカスで撮ることになります。
オートフォーカスを使えないことは不便ですが、「撮ること」そのものを楽しむ醍醐味を教えてくれます。
シャッターを押せばピントの合う最新のレンズは楽ですが、「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」を開放でピントを合わせると、特に被写体が浮かび上がる感覚を実感できると思います。
マニュアルフォーカスは構図を決めた後に、「自分の目」でじっくりと主役にピントを合わせることができるので、ピントが合っている箇所とボケている箇所の移り変わりを楽しんでみてほしいです。

歴史を感じるデザイン

撮影の話からは離れますが、1960~70年代のレンズのクラシックなデザインに芸術性を感じるのは、私だけではないはず。単なる撮影道具以上の価値を感じさせます。


作例・その他

光と影をうまく取り入れる

このレンズに限りませんが、光の反射を考慮しつつ、逆光や陰影を利用することで被写体がより浮かび上がります。鷹の目ロッコールは被写体をシャープに・背景を柔らかくボケさせるので、立体感を強調してくれるのです。背景を効果的に溶かし込みつつ、被写体を引き立たせるその描写は、他のレンズにはない美しさを醸し出します。

SONY α7+ROKKOR 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2

デメリットは寄れないこと

どんな撮影も得意か?というとそんなことはなく、「寄れない」のが最大のデメリットかもしれません。
最短撮影距離は60cmなので、マクロ撮影はおろか、被写体にグッと寄ろうとしても思ってるより近づけない!と感じるでしょう。それでも被写界深度が浅いことで、小さな花も幻想的に捉えることができます。

SONY α7+ROKKOR 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2

個性的な表現を追求したい方へ

「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」は現代のレンズにはない個性を持っています。その特性を活かして、他の写真家と差をつけた独自の作品を作り上げることができるでしょう。

SONY α7+ROKKOR 58mm f1.2
SONY α7 + MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm f1.2

できていない私が言えた立場ではありませんが、たくさんの方が作品を紹介していますので、ぜひ検索してみてください。

プリン

最後まで弱気ですねぇ💧

フォトあ

それくらいレベルの高いレンズなのです💦

結論

「MINOLTA MC ROKKOR PG 58mm F1.2」は、唯一無二の描写力とボケ表現を持つ名玉です。「鷹の目」の異名は、特に被写体をシャープに捉えるところからつけられたもの。
その魅力は写真家の心を掴み、新たな表現の可能性を広げてくれます。知らなかったという方も、ぜひ興味を持っていただき、ロッコールの中でも格別のこのレンズで、新たな写真体験を楽しんでみませんか?

本ブログでは、別の記事でもロッコールレンズを取り扱っています。
ぜひ、ご一読ください!

こちらは別のレンズを「ソニーのデジタル一眼レフ(α900)」で撮影したものです。

こちらは「鷹の目ロッコール」に近いスペックのレンズ「AUTO ROKKOR-PF 58mm f1.4」の作例です。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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