「街撮り用の軽いレンズは?」
「マイクロフォーサーズでコスパの良い単焦点は?」
そんな疑問を持つあなたに、「OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」を全力でおすすめします。
なぜ今、このレンズに注目するのか?
このパンケーキレンズは、わずか71gの超軽量ボディと35mm判(フルサイズ換算)34mmの自然な画角で、ストリートフォトや旅行スナップを劇的に楽しくします。
発売は2009年と年数は経過していますが(販売も終了)、今もマイクロフォーサーズの定番として愛されるこのレンズを、20年以上の撮影経験を持つ筆者が実写レビュー。
「このレンズで何を撮るのがおすすめ?」「最新レンズと比べたらどうなの?」という質問にも正直に答えます!
カメラ本体は「OLYMPUS E-PL6 (PEN LITE 6)」で、小型軽量のカメラです。

コンパクトデジカメ並みのサイズで便利ですよ♪



自分はデカいデジタル一眼レフ好きなのにねぇ(笑)
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8のスペック:何がすごい?
一番の強みはコンパクト設計ですが、写りに関して言えば、最大開放値F2.8がもたらす「ボケ感」ではないでしょうか。キットレンズでは生み出せない仕上がりに感動を覚えるかもしれません。
スペック表項目詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
焦点距離 | 17mm(フルサイズ換算:約34mm) |
最大絞り | F2.8 |
レンズ構成 | 4群6枚 |
最短撮影距離 | 0.2m |
フィルター径 | 37mm |
重量 | 71g |
価格帯(中古・新品相場) | 約1万円~2万円 |
手ブレ補正 | 非搭載 |
対応マウント | マイクロフォーサーズ |


この薄さがパンケーキレンズと呼ばれる所以♪
どんな人に、どんなシーンで最適?
オリンパスのマイクロフォーサーズ・単焦点レンズの中では最も廉価版なので、プロ志向ではなく、どちらかというとビギナーズ向けといえます。
おすすめのユーザー
- カメラ初心者:扱いやすい画角の明るい単焦点レンズなので、キットレンズから一歩進みたい方へ。
- 街撮りをしたい方:カメラも含めて小型で目立たないので、街の雰囲気を自然に切り取りたい方へ。
- 旅行で写真にこだわりたい方:71gの軽さなので荷物にならず、旅行のスナップ撮影に最適。
- 少し本格的な撮影がしたい方:高価な単焦点レンズを買う前に、気軽に魅力を試したい方。
最適な撮影シーン
- 街撮り:フルサイズ換算34mmの画角で、街の風景や人を自然に捉えます。
- カフェや物撮り:最短撮影距離0.2mなので、スイーツや小物に近づいて撮影できます。
- 旅行スナップ:軽量で持ち運びやすく、人の多い観光地でも目立たず気軽に撮影できます。
- 室内撮影:最大絞りF2.8と明るいため、薄暗い室内でもISOを抑えた撮影が可能です。
実写レビュー:作例でわかる実力
ここから作例を見ていただきます。風景写真はキットレンズよりボケることを感じていただけると思います。
作例ギャラリー
以下の作例は、いずれもM.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8で撮影。カメラは1枚目がE-PL2、それ以外はE-PL6です。
風景写真:そこまでボケない…!
遊ぶ子供(F2.8、ISO200、1/100秒、露出補正+0.3)
マンホールに乗った石にピント。前後はフワッとボケています。
高架下(F2.8、ISO200、1/100秒、露出補正-0.7)
ほとんどパンフォーカスです。描写力は悪くないですね。
明け方の空(F2.8、ISO160、1/4000秒、露出補正-0.7)
オリンパスらしい青ですね。風景のシルエットはクッキリ。
日中の公園(F2.8、ISO160、1/4000秒)
ピントは青い遊具だった…と思います。やはり漫然と撮るとボケは弱いですね。
屋内・モノクロ(F2.8、ISO200、1/80秒)
これは単純にお気に入りということで✨。自分も歩きながら撮ってます。
屋内・カラー(F2.8、ISO1600、1/200秒)
遠方の椅子が被写体なので、全体的にクッキリしています。
動物写真:ボケを意識して撮影。
アヒル・正面(F2.8、ISO320、1/80秒)
広角レンズなのでデフォルメ感が出ますね。アヒルのふわふわ感もよく出ています。
オカメインコ(F2.8、ISO400、1/60秒)
後ろがしっかりボケましたが、被写体のインコが動いてピンボケに💦
手の上で眠るインコ(F2.8、ISO800、1/80秒)
背景が木目なので分かりづらいですが、自然なボケ感。
レオパ(F2.8、ISO200、1/80秒)
顔にしっかりピント、前後のボケも自然です!
トカゲ三兄弟(笑)(F2.8、ISO200、1/125秒)
被写体と背景のコントラストがしっかり。ボケに嫌味はありません♪
フェレット(F2.8、ISO400、1/60秒)
寝姿を写していたら起き上がっちゃいました🙇この距離だと体もボケます。
使用感:実際どうだった?
- オートフォーカス:最新のレンズに比べると遅い印象です。静物や街撮りでは気になりませんが、動体(例:走る子供)の撮影時はテクニックが要るかもしれません。
- 携帯性:71gの軽さ、22mmの薄さは圧倒的。カメラがE-PL6ということもあり、どんな場所でも目立つことはなく、”スタイリッシュ”に撮れます✨
- 画質とボケ:作例の通りですが、F2.8でも中心は十分シャープな描写かと思います。ボケ量は、マイクロフォーサーズなので限界がありますが、被写体の位置よってはよくボケてくれます。色収差なども気になったことはありません。
- その他:手ブレ補正はありませんが、カメラが機能を有しているので問題ありません。レンズフードは別売で入手できますが、よほどの逆光でもない限りなくても大丈夫です。
他のレンズとどう違う?競合比較
M.ZUIKO 17mm F2.8は既に生産終了しており、その後同スペックの後継レンズが発表されておりません。
そのため、競合として挙げるレンズは上位のものになります。
比較表
レンズ | 価格 | 重量 | 焦点距離 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 | 約2.5万円 | 71g | 約34mm | 超軽量、高コスパ |
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II | 約5.5万円 | 112g | 約34mm | 高速AF、防滴 |
Panasonic 20mm F1.7 II | 約3.5万円 | 87g | 約40mm | シャープ、ボケ量大 |
比較ポイント
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
2025年に2代目が発表されたことから、17mmのレンズはこれ一本に絞られたようです。
最大開放値がF1.8なのでボケ量はより大きくなります。AF速度もかなり改善されているようです。
その分、価格は3倍近くに跳ね上がります。重量は112gと、そこまで差はありませんが重く感じられるかも。
そして「パンケーキレンズ」感はありません。
最短撮影距離は0.25mmで、「17mm F2.8」のレンズのほうが寄れます。


こちら↓はF1.8の初代。生産終了品のため、中古市場でじっくり探せば3万円前後から入手可能です👍


Panasonic 20mm F1.7 II
メーカーは異なりますが、同じマイクロフォーサーズということで挙げました。
最大開放値がF1.7でトップです。その代わり焦点距離が20mm=フルサイズ換算40mmとなり、画角が標準レンズ寄りになるので、ポートレートにも適しています。
こちらも初代であれば中古で1万円台から入手可能です。


選び方のコツ
予算1万円台前後でコスパと軽さを重視するなら「M.ZUIKO 17mm F2.8」が断然おすすめです。
ワンランク上の仕上がり、性能・精度を求めるなら最新の「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」。
画角は狭くなりますが、ボケを一番重視するなら「LUMIX 20mm F1.7」がよいでしょう。
メリットとデメリット:総合評価
メリット
- 超軽量:重さ71g、厚さ22mmでポケットに収まるサイズ。
- コスパ抜群:1万円前後で単焦点の魅力を体験できる。
- 自然な画角:焦点距離34mm(フルサイズ換算)で、街撮りやスナップに最適。
- 滑らかなボケ:絞り最大開放値F2.8で柔らかく自然な背景を描写します。
デメリット
- AF速度が遅い:動体撮影や動画では苦戦します。
- 手ブレ補正なし:カメラ本体の手ブレ補正でカバーできます。
- 逆光に弱い:フレアを抑えたい場合は別売フード(LH-48B)を使いましょう。
どこで買う?価格と購入ガイド
先に述べたとおり、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8は生産終了品なので、中古市場の価格で1万円前後から見つかります。
レンズの傷・カビ・クモリやAF動作を、実店舗なら必ず確認し、オンラインなら商品説明や質問をし、失敗しないようにしましょう!


FAQ:あなたの疑問に答えます
- Q:このレンズは街撮りに最適?
- A:はい!フルサイズ換算34mmの画角は人の視野に近いと言われており、街の自然な画角で捉えることができます。カメラと合わせても小さくて目立たないので、ストリートフォトに最適です。
- Q:夜景撮影に使える?
- A:最大開放F2.8で、ISOを800~1600に設定すれば可能です。カメラの手ブレ補正を信じるか、確実に撮るなら三脚があるとよいです。
- Q:17mm F2.8とF1.8 IIの違いは?
- A:本記事のF2.8は軽量(71g)で安価、F1.8 IIはより明るい・高速AF・防塵防滴(IPX1相当)で優位だがその分高価です。手軽に入手・手軽に撮影するならF2.8、本格志向で撮影するならF1.8 IIが選択肢になります。
- Q:中古購入の注意点は?
- A:このレンズに限らず、レンズの傷・カビ・クモリ、AFの動作を確認しましょう。
まとめ:なぜ今買うべきか?
このレンズは、1万円ちょっとで街撮りの魅力を知らせてくれる、よき相棒になります。
しつこいですが「71g」の軽さで、日常の何気ない瞬間を柔らかい雰囲気で切り取ります。
何より新品ではほぼ入手不可能なので、中古の良品が出回っているうちに迎え入れてはいかがでしょうか♪
関連して、ミラーレス一眼カメラについても記事を書いておりますので、是非ご一読ください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!