「あっ…!」
手が滑ってカメラを固いものにぶつけてしまい、レンズの先端の枠がパキッと割れてしまった…。
カメラを趣味にしていると経験かもしれない、冷や汗が止まらない瞬間です。
結論から言えば、身近な接着剤を使って自力で修復できる可能性があります。
メーカー修理に出せば高額な費用がかかりますが、もしそのレンズが保証期間外であったり、安く手に入れたジャンク品であったりするなら、やってみる価値は十分にあります!
今回私は、某フリマアプリにて「前玉の枠が折れて沈没している」完全ジャンクのレンズを約2,000円でゲットしたところ、前玉を抑えている枠が折れていることを確認しました。
見事に前玉が沈んでいる…!

この記事では、割れてしまったレンズのプラスチック枠を、最強の瞬間接着剤「アロンアルフア」を使って自力で繋ぎ合わせ、再び撮影できるようにするDIY修理の実体験を、正直に全ての作業・結果をレポートします。
- レンズの枠割れを自力で直すための必須アイテム
- アロンアルフアを使った具体的な修復手順と注意点(白化現象)
- 失敗しないための「破断面のパズル合わせ」のコツ
- 修理後に待ち受けていた、ジャンク修理ならではの「まさかの結末」
- ジャンク修理に関するよくある質問(FAQ)
なぜこのジャンクレンズを選んだのか?(選定の理由)
今回私がフリマアプリで発見し、修理のターゲットに選んだのは「Canon EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS」です。デジタル一眼レフのキットレンズとして大量に流通しているため、お持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回の個体を選んだ理由は「物理的にプラスチックの枠が折れて、前玉ユニットが落ち込んでいる」というだけ、だったからです。
このレンズがジャンクになる定番の理由は「内部のフレキシブルケーブル断線」によるAFや絞りの故障で、修復は困難です。
つまり、折れてるだけということは「光学系(ガラス)や電気系統が無事なら、くっつければ直る!」という、DIY修理にはうってつけの個体と考えたわけです。
プリンものすごい素人判断では?
フォトあ素人上等!2000円の宝くじと思ってゲットしたので🙏
折れた衝撃でオートフォーカスや手ブレ補正機能が故障していたら…それは直さず諦めます(笑)。
修理実践!アロンアルフアの威力と必須ツール
ということで、さっそくオペ(修理)を開始します。
用意したもの
レンズのプラスチック枠を修復するために、以下のアイテムを用意しました。
- 精密ドライバー:レンズ分解の必須アイテム。
- アロンアルフア(プロ用・耐衝撃):普通の瞬間接着剤ではなく、衝撃に強いタイプを選択。
- 消毒用アルコール:接着面の脱脂用。
- カメラ用ブロワー:ホコリを吹き飛ばすため。

カメラのプラスチック部品の修理には、衝撃に強い『耐衝撃タイプ』を選ぶのが成功の秘訣です👇
このアロンアルフア、実は以前【SONY α900】の脱落したミラーを”復活”させた際に大活躍した、私の相棒です。

既に絶大の信頼を寄せております✨単純な折れ・外れには最適な選択肢ではないでしょうか。
【手順】割れたレンズ枠をカチカチに修復するDIYプロセス
それでは、具体的な修理手順を解説します。
手順①:化粧板剥がしと前玉の取り出し
まずは、製品名が書かれた薄いプラスチックの「化粧板」をゆっくり・慎重に剥がします。両面テープで貼られているため、折れ目がつかないよう神経を使う作業です。

続いて、本体内部に落ち込んでいた前玉枠。一部どころか無残にも完全に折れて中に落ちている状態でした。本体を逆さにし、レンズに傷が付かないようにそっと取り出します。

続いて、本体に残った前玉用の枠。固定しているネジが3本見えているので、精密ドライバーを使って外します。

手順②:絶対に妥協できない「破断面のパズル合わせ」
折れてバラバラになった前玉群を並べてみました。

ご覧のとおり、折れたプラスチックの枠はパキッと割れていたため、元の位置に「ピタリ」と戻す必要があります。
ここでズレたまま接着してしまうと、光軸がズレて写真の片側がボケる(片ボケ)原因になってしまいます。
「カチッ」とハマるポイントを指先の感覚で探し当て、「ここだ!」という位置で入念にリハーサルを行います。
手順③:接着の儀と「白化」への注意
いよいよアロンアルフアの出番です。
本来であれば、一度紙の上などに出し、つまようじの先端に少量取ってチョンチョンと塗布するのが正解です。
瞬間接着剤が硬化する際に出るガスは、周囲を真っ白に曇らせる「白化現象」を引き起こすため、レンズのガラス面に付着すると致命傷になります。

割れた枠を合わせ、手で数分間じっと固定します。これがズレたらアロンアルファのパワーによりやり直しも困難となるため、とにかく忍耐力との勝負です。
5分後、手を離しても外れなくなったことを確認し、完全硬化させる&白化現象を防ぐために、翌朝まで放置しました。
手順④:内部清掃と組み戻し
翌日、ガッチリと固まったことを確認し、組み戻しを行います。
ここで重要なのが、セットする前にカメラ用のブロワーで内部のチリを完全に吹き飛ばすことです。
また、レンズに手が当たって汚れているかもしれないので、パストリーゼなどの優しいアルコールで軽く拭きます。
※皆様はレンズ専用クリーナーと専用ペーパーを使用してください🙇
分解前の写真を見ながらネジを同じ位置に戻します。このとき強く締めすぎると修復したプラスチック枠が再び割れてしまうため、加減しながら締め込みました。

そして、最初に剥がした化粧板を取り付けます。

化粧板の両面テープの粘着力が落ちていたら「テープの貼り直し」が必要ですが、今回は大丈夫でした。
歓喜の動作確認…からの「まさかのオチ」
早速、手持ちのEOS Kiss Digitalに装着し、いざテストです。
シャッター半押しで「ピピ!」と正常にAFが合い、手ブレ補正(IS)も動作しているようです。PCで等倍確認しても片ボケはなく、本体価格2,000円と数滴の瞬間接着剤で完動品のズームレンズが復活しました!
…と、歓喜に浸っていたのも束の間。最後にレンズ保護用のフィルター(58mm)を取り付けようとしたところ、回しても回しても、全く噛み合いません。
…フィルター枠が割れている!

よく見ると、鏡筒の先端(フィルター枠部分)が割れて、ズレてしまっていました。
ここをぶつけて、レンズの前玉群だけじゃなく先端の枠も、衝撃で割れて歪んでしまっていたようです。
前玉を直すことに夢中で、フィルター枠の歪み・折れに全く気が付いていませんでした。
つまり、このレンズは実用上は問題ないものの、「フィルター装着不可」というジャンクならではの後遺症が残ってしまったのです。
気が向いたら、この部分も整形してみますね。気が向いたら💦
ジャンク修理に関するよくある質問(FAQ)
今回の修理体験をもとに、ジャンク修理によくある疑問をまとめました。
まとめ:失敗も後遺症も、ジャンク修理の醍醐味
「フィルターが装着できない」というオチはつきましたが、レンズフードは装着できるため前玉保護の代わりにはなります。
何より、たった2,000円で自分の手で命を吹き込み、再び撮影を楽しめるようになった満足感は計り知れません。
高価な現行レンズが割れてしまった場合は純正メーカーやプロの業者に修理に任せるのが一番です。
しかし、フリマアプリで安く見つけたジャンクレンズであれば、恐れずに自分の手で修理に挑戦してみてはいかがでしょうか。
フィルターが付かない少し不格好なレンズも、手塩にかけた「じぶんだけのレンズ」として愛おしい個性になりますよ。
プリン共感してくださってる方、いますか❓
修理に挑戦する際は、くれぐれも「耐衝撃タイプ」の接着剤を選ぶことと、白化への対策だけはお忘れなく!
\ プラスチックパーツの修理に欠かせない、私の相棒です /
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

