「安い望遠レンズで野鳥撮影を始めたい」
「コスパの良い400mmレンズは?」
そんなあなたに、デジタル一眼レフ用の望遠レンズ、「COSINA 100-400mm F4.5-6.7 MC AF」を紹介します。
かなりマイナーで、あまり出回っていないので見つけたらゲットしておきましょう!
今、なぜこのレンズを推すのか?
このレンズは、とにかく「望遠端が400mmのズームレンズで中古市場最安」というのが魅力です。
一般的なお手頃価格の望遠ズームレンズは300mmが多いので、望遠端が+100mmとなります。
発売から20年以上が経過しているので、最新のレンズに比べると勝ち目はありませんが、400mmの距離を体感するためなら買っておいて損はありません。
Canon EFマウント、Nikon Fマウント、Pentax Kマウント、Minolta/Sony Aマウントに対応した超望遠ズームで、中古相場で約1万円~2万円の低価格が魅力です。
野鳥などの動物撮影や運動会、航空写真を気軽に楽しみたい、だけど予算を重視したいという方に最適です。
同じく(?)20年以上の撮影経験を持つ筆者”フォトあ”が、実際に動物撮影や風景撮影での使用感を交えてレビュー。
「このレンズで何ができる?」「画質はどう?」という疑問に、具体的かつ独自の視点でお答えします!

マイナー過ぎて誰も来てくれないと思いまーす🖐️



一人でも参考にしてくださればそれで良いのです!
COSINA 100-400mm F4.5-6.7 MC AFのスペック:何がすごい?
すごいところは「望遠端400mmなのに1万円前後(中古)で買える!」の一点です(笑)。
性能については、他のフォトグラファーさん方のブログ記事でも、決して高い評価を得ているとは言えません。
あとは「見た目」でしょうか!?
白色も用意されているので、某メーカーの高級レンズシリーズに見間違えられるかもしれません。
ご丁寧に赤ハチマキまで巻いてあります…
これがイヤであれば、シルバーもあるのでご安心ください(笑)。
スペック表項目詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
焦点距離 | 100-400mm(35mm判換算:約150-600mm) |
最大絞り | テレ端F4.5~望遠端F6.7 |
レンズ構成 | 9群12枚 |
最短撮影距離 | 2.0m |
フィルター径 | 67mm |
重量 | 740g |
価格帯(中古・新品相場) | 約1万円~2万円 |
手ブレ補正 | 非搭載 |
対応マウント | Canon EF / Nikon F / Pentax K / Minolta, Sony A |
オートフォーカス
静音性は若干低めですが、低価格であることを考慮すると許容範囲ではないでしょうか。
軽量設計
超望遠レンズとしては740gと、ズームの範囲が同じ高級レンズ「Canon EF100-400mm L IS ii USM」の約1.5kgに比べると半分という軽さです。長時間の撮影でも負担が少ないと言えるでしょう。
どんな人に、どんなシーンで最適?
おすすめのユーザー
- 初心者:キヤノンのLレンズなど、高級なレンズを買う前に、望遠撮影を試したい方。
- 野鳥撮影愛好者:400mmの超望遠で、予算を抑えて鳥を大きく撮影。
- スポーツ撮影者:サッカーや野球の試合を遠くから撮影したい方。
最適な撮影シーン
- 動物撮影:400mmで遠くの動物や野鳥を捉えます。明るい日中ならまずまずの画質です。
- スポーツイベント:スタジアムの観客席から選手の表情も捉えることができます。
- 航空写真:滑走路を飛び立つ飛行機などの撮影に適しています。
- 旅行:望遠レンズの中では軽量なので持ち運びやすく、遠景の撮影に便利。
本記事ではフルサイズ機(SONY α900)を使用していますが、APS-C機では約600mm(キヤノンは640mm)相当となり、より遠くの被写体を鮮明に描写します。
ズームはリングを回すのではなく、直進タイプなので慣れるまでは戸惑うかもしれません!
実写レビュー:作例でわかる実力
作例ギャラリー
以下の作例は、いずれも「COSINA 100-400mm F4.5-6.7 MC AF」で撮影しています。
焦点距離は、記事のテーマ的にも「400mm」縛りです👍
撮影地は「富士サファリパーク」です🦁
たくさんの動物を撮影するためにも「400mm」がいかに重宝するかを確認いただければと思います。
動物写真
寝転がるトラ。肉眼だとかなり遠いのですが、400mmのお陰で寝ている表情もよく分かります♪
サファリパークなので車窓越しの撮影ですが、案外コントラストは悪くないと感じました。
マーラのアップ。開放で撮影していますが、”思ったより”甘くない印象です。
ミーアキャットもアップで。標準ズームやスマホではここまでの画角は難しいはず?
アカカンガルー。人が腕を組んでいるような貫禄を感じます(笑)。
この感じだとボケも自然な感じですが、この後の作例では少しうるさく感じるものもあります。
リカオンは濁ったガラス越しだったので、少しソフトな描写になりましたが、悪くないですね。
こちらはワピチというシカの仲間だそうです。車窓越しですが、そこまで甘くは感じないです。
こちらのキリンは失敗例です🙇ボケが二重線になっていますが、手ブレのせいと思われます。
風景写真
こちらの花の写真はコントラストが若干弱いですが、蕾のあたりで立体感がしっかりと出ています。
こちらはヒナギク?とミツバチ。ボケは前も後ろも自然な感じで好感が持てます。
花畑の手入れをするスタッフさん。ジーンズの質感が良く出ていると思います。評価が甘すぎますかね💦
こちらの木々のボケ感は非常に気になりました…グルグルして見えるのは気のせいでしょうか。
最後はせっかくなので富士山の頂を。コントラストが甘いのはこの日の天候のせいです。
薄曇りで霧も出ているような日でしたので、レンズのせいではない旨、お伝えしておきます。
使用感:実際どうだった?
- オートフォーカス:AFは時代の割に静かなほうですが、無音ではありません。速度も遅めで迷うこともしばしば。静物撮影では問題ないのですが、動体撮影(例:走る選手)ではマニュアルフォーカスを試すのも一考です。古いレンズに慣れていないと使いづらいと感じることは否めません。
- 画質:400mmの開放(F6.7)ではピントが甘いようですが、個人的には許容範囲です。F8~F11まで絞るとシャープになりますが、作例は全て開放です。色収差が気になる方はPhotoshopで補正するとよいでしょう。コントラストは”定評通り”で弱めですが、日中などの明るい環境なら作例で見ていただいた感じになります。
- 携帯性:望遠端400mmのズームレンズとしては軽量です。ぱっと見が「白レンズ」なところは賛否分かれそうですね。お気軽に撮影する、というスタンスでは十分と思います。
下に向けているとズームが勝手に伸びていくので、注意しましょう。 - 課題:古いレンズなので手ブレ補正機能がなく、カメラ側もなければ三脚を使う・ISOを高くするなど対策が必要です。逆光にも強いとは言えないため、レンズフードの使用を推奨します。
他のレンズとどう違う?競合比較
まず、コスパで争える競合レンズは存在しません(笑)。
試しに「100-400mm」で検索していただくと、中古でもほとんど10万円前後ということが分かります。
ということで、以下の2本を比較対象としてピックアップしてみました。
比較表
レンズ | 価格 | 重量 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|
COSINA 100-400mm F4.5-6.7 | 約1~3万円 | 635g | コスパ抜群、軽量 | |
Canon EF 100-400mm F4.5-5.6L IS | 約15万円 | 1.4kg | 手ブレ補正、高画質 | |
Sigma 100-400mm F5-6.3 DG OS | 約8万円 | 1.16kg | 手ブレ補正、高コントラスト |
比較ポイント
- Canon EF 100-400mm L:COSINA製同様、デジタル一眼レフカメラ用。手ブレ補正付きで、キヤノンのLレンズならではの高画質ですが、価格帯が余裕で10倍を超えます。プロや、本格的な撮影をする方向けですね。
- Sigma 100-400mm DG OS:ミラーレス一眼用。高コントラストで、AFが速い。こちらも価格は高いのですが、相対的に若干お求めやすいように思います。
選び方のコツ:予算2万円以下で400mmの超望遠を試すならCOSINA一択です。もし他にあれば教えてほしいくらいですね。やはり画質やAF速度を重視したいならSigma、さらにプロ仕様を検討されるならCanon Lレンズが候補となるでしょう。
メリットとデメリット:まとめて正直に評価すると…
メリット
- とにかくコスパ抜群:1万円台で400mmの超望遠を体験できるのはこのレンズだけです。
- 軽量:740gで長時間の撮影もそこまで苦になりません。あくまで「望遠の割には」という意味ですが。
- 対象マウントが多い:Canon、Nikon、Pentax、Sony A。各マウントで使用可能です。ミラーレスではないのでご注意ください。
- 気軽に使える:高額ではない超望遠レンズなので、とりあえず超望遠を体験したい方に最適と思います。
デメリット
- AF速度が遅い:古いレンズなので仕方ないですね。動体撮影ではマニュアルフォーカスのほうがよいかもしれません。
- コントラストが弱い:これは作例から判断していただくのがよいかと思います。
- 手ブレ補正なし:こちらも古いレンズあるあるですね。夕暮れや夜間など、光が乏しいシーンでは三脚必須。
- 見た目がチープ?:白いレンズはLレンズに見えますが、高級感はなく微妙なデザインです。
どこで買う?価格と購入ガイド
COSINA 100-400mm F4.5-6.7 MC AFは中古で探すしかなく、1万円~2万円です。オンラインで購入する場合は届くまで実物を見られませんが、レンズの傷やカビ・クモリ、AFは正常に動作するか?などを事前に確認しましょう。
ここまで熱弁しておいてあれなのですが…Amazonや楽天市場で見つけるのは困難です💦
中古カメラショップか、フリマアプリが選択肢となるでしょう。
なぜ今買うべきか?
このレンズは、しつこいようですが「1万円台で超望遠撮影を始められる」、コスパ最強の望遠レンズです。しかし、元々マイナーなレンズなうえに、発売から年数が経過しているため、出回っている件数がかなり少ないです。
今後も完全になくなることは無いかもしれませんが、良質な個体は徐々に減っていくと思われます。
FAQ:あなたの疑問に答えます
このレンズは野鳥撮影に使える?
A:はい、400mmで遠くの鳥を大きく捉えられます。明るい日中ならF8あたりでシャープな画質が得られるでしょう。AFは遅いので、慣れるまで時間が掛かるかもしれません。
APS-Cカメラでの焦点距離は?
A:APS-Cでは約150-600mm相当、CANONの場合は160-640mm相当となりますので、より超望遠の迫力が楽しめます。
AFは動体撮影に対応できる?
A:もちろん対応はしますが、AF速度が遅いので、激しく動く被写体(例:スポーツ)ではむしろマニュアルフォーカスで頑張るというのも一手です。飛行機など予測可能な動きをする被写体ならそれほど問題にはならないでしょう。
中古購入の注意点は?
A:レンズの傷やカビ・クモリ、AFの動作をよく確認してください。オンラインで購入する場合は事前に質問するなどして、不良品を掴まされないように対策しましょう。
いかがでしたでしょうか。
ちょっと古いけど格安な超望遠レンズ、COSINA 100-400mm F4.5-6.7 MC AFの魅力が伝わりましたでしょうか。
もし、中古カメラ店で見かけたら、そしてそれが1万円以下だったりしたら、手に取ってみてください。
その日から、新たな撮影の魅力を味わうことができるかもしれません。
あなたのカメラ・ライフがより楽しく充実したものになりますように✨
最後までお読みいただき、ありがとうございました!