皆さんはキヤノンのPowerShotシリーズをご存知でしょうか?しかも、今回は「S95」という昔々のカメラです。
そんな古いデジカメ、使えるの?と思われるかもしれません。
結論から言えば、おすすめです。特に上位機種は今でも通用する写真を生み出します。
今回の記事は私のメインテーマ「デジタル一眼カメラ」ではなく、コンパクトデジタルカメラです。
最近では「オールドデジカメが人気」とのことで、中古市場におけるデジカメの価格も高くなってきております。
検討するなら早いほうがよいかもしれません。
さて、オールドデジカメと一括りで言われても、どのカメラが良いのか分からないですよね。
具体的に「発売時期」「メーカー」「高級機かどうか」など、ポイントもたくさんあります。
そういう背景から、私の手元にある「CANON PowerShot S95」をおすすめの機種として紹介させていただくことにしました。
おすすめする理由を証明できるか分かりませんが、後半に作例を多く載せております。
読んでいただいた方の心に響きますように…!
CANON PowerShot S95とは
「PowerShot S95」は、2010年8月にキヤノンから発売された、「ハイエンド・コンパクト・デジタルカメラ」です。
ハイエンドとは、一般的なコンパクトデジカメ、いわゆるコンデジの中でもワンランク上に位置する機種となります。
CANON PowerShot S95 | |
---|---|
画素数 | 1000万画素 |
光学ズーム ※()内はフルサイズ換算 | 6-22.5mm (28-105mm) |
センサーサイズ | 1/1.7型 CCD |
最大絞り開放値(F値) | F2.0 |
“PowerShot S95”は、コンパクトなボディーにマニュアル撮影機能やF2.0の明るいレンズ、撮影条件を素早く切り替えることができるコントローラーリングなどを搭載し、市場から高い評価を得た「PowerShot S90」(2009年10月発売)の後継モデルである。優れた基本性能を受け継ぎつつ、静止画・動画ともに、さらなる高画質化を実現することにより、手軽に持ち運べるマニュアル機を求めるユーザーの満足度を一段と高めている。
CANON CAMERA MUSEUM より
その他の詳しい情報はキヤノン公式サイトをご覧ください。
今でもS95をGoogle検索すると名機として捉えられているようですが、発売から10年以上が経過し、オールドデジカメの仲間に入るようになりました。
最大絞り開放値は「F2.0」
コンパクトデジカメとしては、明るいほうですね。
もちろん、小さなイメージセンサーですので、フルサイズのF2.0もしくはAPS-CのF2.0と同等、というわけではありません。
ボケ量で考えると、フルサイズでF8~F11あたりが近いはずです。
しかも、F2.0は広角端での話。ズームして望遠側にしていくと、常にF2.0が設定できるわけではなく、F○の数字=最大開放値は暗くなっていきます。
同じ場所から、S95の最も広角側で、絞り値F2で撮影した写真と、フルサイズのカメラで「28mmのレンズ、絞り値F8」で撮影した写真がほぼ同じ結果になる、というわけですね。
フルサイズどうのこうのって話、好きだねぇ…💧
まぁ…ほとんどビョーキです💦
PowerShot S95の作例
S95で撮影したパリ、その他フランス
唐突ですが、ここからは作例が続きます。
2011年、フランス旅行で撮影したものです。何の旅行か?は、お察しください(笑)。
S95で撮る風景
まずは、街角から。鈍い空と街の雰囲気がマッチしていて、好きな仕上がりです。
撮像素子に「CCD」が採用されているのですが、現在主流の「CMOS」より「こってりした仕上がり」になるそうです。個人的には「あっさりした写真」より断然好みなので、いまだに手放せない大きな理由かもしれません。
こちらはセーヌ川…で合ってますよね?10年以上前なので記憶が曖昧になってます。
空に変な線が見えますが、バスから撮ったためガラスが写り込んでいるのです。作例として紹介するには微妙ですが、空の色が綺麗なので、選びました。
こちらは、S95の底力を感じた夜景の写真です。
夜なのでオート設定にしていたと思うのですが、建物のライトアップがしっかりと再現されています。
続いて、モンサンミッシェルですね。これはよく覚えてます(笑)。青空が綺麗だったので、この構図となりました。
この空の青色も、非常に美しく再現されています。この色味は「CCD」ならでは、でしょうか。
こちらのクレーンの写真は、記憶ではモンサンミッシェルを撮影した場所からほとんど離れておりません。
構図としては何かちょっと惜しい気がしますが、見事に逆光となり、影のようになったクレーンが印象的で、迷わずシャッターを切った記憶があります。ハッとした瞬間にシャッターを切ることは大切です。「お~綺麗だな~」と記憶に焼き付けたつもりでも、写真におさめてなかったら、こんなクレーンなんて完全に忘れるに決まってます(笑)。
こちらは教会。荘厳な雰囲気がよく出ていると思いませんか?
教会はかなりの量を撮影しました。必然的?に縦位置の写真が多くなってましたね。何となく荒い感じがしますが、ISOオートにより高めに設定されていたのと、たくさん撮りたくて画質モードを落としていたかもしれません。
そんなのを作例として掲載するな、と言われそうですが…画質落としてもそこまで破綻していないのは、さすがです。
建物の中の観葉植物、でしょうか。緑が鮮やかです。窓はボケて、射し込む光が葉に優しく当たって、暖かく感じられます。
この葉っぱの感じ、デジタル一眼レフで撮りました!と言えば信じてもらえるのではないでしょうか。
まさに最大開放値「F2.0」の恩恵です。
こちらは哀愁漂うワンちゃん。雪に見えるのはバスのガラスの汚れ、だと思います。
別にワンちゃんが悲しい思いをしているわけではないでしょうけど、横に置かれたリュックサック、手前に置かれた人形により、心細い雰囲気が高まっているようです。
思いっきり「日の丸構図」ですが、このワンちゃんの物憂げな雰囲気を高める効果があるはず…です(笑)。
S95で撮る人物
こちら、当時かなりお気に入りとなったカップル?の写真です。映画の中に入り込んだような気持ちになりました。
とあるレストランで夕食をとっていたら、雨宿りに来た二人だったと思います。ガラスが一枚あることで、いろいろなものが写り込み、不思議な雰囲気のある写真となりました。
全ては偶然ですが、コンデジひとつ持っていたお陰で、まさにチャンスが訪れた一瞬を捉えることができました。
こちらは一目瞭然、花嫁さんと親友たちでしょうか。
手前が新郎?または親友の一人でしょうか。おめでたいはずなのに、新婦さんの険しい顔!たわいのない話をしているだけかもしれませんが、これからの新婚生活はどうなるのかな?って変な想像をしたのを覚えてます。
こちらはNBAのイベントで、レイカーズ(の選手ではなく少年チーム?)が来ていたようですね。
こういうときは連写をするべきかもしれません。2枚くらいしか撮っておりませんでした…
コンデジのいいところは、デジタル一眼レフカメラのように目立つことがないため、被写体に選ばれた人たちがレンズを意識しない≒気づかないことが多いので、自然な写真が撮れること、ですね。
シーン別撮影モードで遊ぼう
ここまでは通常の撮影、またはAv(絞り優先)モードでしたが、ここからは楽しい撮影モードを見ていきましょう。
ジオラマ風
実は、このカメラが欲しかった一番の理由が、このジオラマ風モードで撮影したかったこと、でした。
どういうモードかというと、画面の上と下をボケさせることで、撮影対象がまるでジオラマのようになる、という原理です。
本来、「ティルトシフト」という特殊なレンズを使用して、工夫しながら撮影するのですが、コンデジでデジタル的に上下をボケさせることで、ティルトシフトっぽい仕上がりになる、というものです。
設定画面はこんな感じ↓
こちらは少し高い位置から街角を、ジオラマ風モードで撮影したものです。
まるでミニチュアの人形のように見えませんか?
このモードで撮影された作例をネットで見たとき、絶対にS95を買う!と決めて、本当に発売直後に新品で手に入れたのでした。
それが今や中古カメラとレンズばかりかき集めるように😹
そこはあんまり突っ込まないように✋
こちらもジオラマ風です。現実感の無い構図となりました。
作例は一旦、以上です。
10年以上愛用しているので、他にもいろいろ撮影しておりますが、日常の何でもないシーンが多いため…公表に耐えられる写真があったら、もしくは新たに撮影できたら、随時追加していきたいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
PowerShot S95について、作例を中心にお伝えしてまいりました。
明るい最大絞り開放値「F2.0」によるボケの魅力、撮像素子「CCD」のこってりした色味の魅力、またシーン別撮影モードでの楽しみ方、まだまだ伝えきれていないことばかりですが、今でも十分楽しめるハイエンド・コンデジだと思います。
令和に入り、オールドデジカメが静かなブームとのことで、中古市場でも案外相場が高めなのが驚きです。
キヤノンの黎明期のデジタル一眼レフカメラとレンズを買ったほうが安上がりかもしれません。
それでも、ちょっと手に入れてみたいという方は、ぜひ良品を探していただき、S95のパワーを体感してみてください。
古いカメラ系の記事は、本ブログのメインテーマですので、他にも記事をあげております。
ぜひ参考にしてみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。